ライフデザインセミナー Vol.4 慶應義塾大学

令和元(2019)年10月24日(木)に第四回目となるライフデザインセミナーを慶應義塾大学商学部「牛島ゼミナール」(担当教授:牛島利明 先生)の授業内で実施しました。

今回のセミナーに参加されたのは、企業・経営、地方創生などを学んでいる学生の皆さん(大学3~4年生の約40名)です。セミナーは、仕事などの職業キャリアだけでなく結婚・子育てなどのライフキャリアの視点を踏まえて自らのライフプランについて考えるという位置付けで実施されました。セミナーでは、ゲスト3名にご登壇いただき、仕事や結婚、子育てなど、様々な経験を聞きながら、多様な生き方の選択肢を知り、参加者自らがライフプランについて考える機会としていただきました。

Aさん(女性)
大学卒業後、金融機関に入社し、外国為替業務を担当。第一子の際に不妊治療を経験し、現在2児の母。昨年復職し、同職にて勤務。

Bさん(女性)
大学卒業後、教育・学習支援会社に入社し、教材の編集を担当。1度離婚を経験し、再婚。第一子を出産し、復職。現在も同社にて勤務。

Cさん(男性)
大学卒業後、人材会社に入社し、人材採用領域における様々な職種を経験。第二子が生まれた際に育児休暇を1か月取得。現在は、転職支援サービスの経営スタッフとして勤務。

パネルディスカッションでは、3名のゲストの方に仕事・結婚・子育てなどについてお話を伺いました。

■子供が生まれてから時間をうまく使えるようになった

Bさんは「子供がいるからといって何かを諦めることはしたくない」という思いから、仕事と子育てを両立しながらも、自分の趣味の時間を持ち続けているそうです。

そのためには、「自分のやりたいことに充てられる限られた時間の中で、本当にやりたいこととそうではないことの取捨選択が大事。また、家族と協力し、一丸となって家事や子育てに取り組めば、時間にゆとりができ、自分のために使える時間も生まれる」と話してくださいました。

また、Aさんは、仕事から疲れて帰っても「ママ大好き」と言われて疲れが癒やされたり、いたずらされた後でも子供の可愛い寝顔を見ることで何でも許せたりするそうです。大変なことが注目されやすい子育てですが、子供を持つことで感じられる幸せもあると話します。子供が生まれたことで、それまでとは違った人生の幸せを感じるように変化したそうです。



■結婚・子育てを通して得た新たな視点を仕事に活かすことができた

Cさんは、結婚や2人目のお子さんが生まれた際の育休取得によって、今までの自分にはなかった物事の捉え方を知ったそうです。また、育休中に長い時間子供と接することで、大人にはない子供の予想外な視点をたくさん発見することができ、さらに視野が広がったと話します。

こうした結婚や子育てを通して得た新たな視点を顧客目線として仕事に取り入れることで、商品開発や提案がより顧客ニーズに沿ったものとなるように活かすことができたと話されていました。



■理想でも良いから今のうちからライフプランを考える

最後に学生の皆さんへのメッセージをいただきました。

Bさんは「ライフプランを青写真でもいいから描いておくことが大事。自分がいつ結婚したいか、子供が欲しいのかを特に考えておくと良い。そうすれば、その理想から逆算して、今何をしたら良いのかがはっきりし、人生の計画を立てやすくなる」と話してくださいました。

その後の質疑応答では「将来のために今やっておいた方が良いことは?」という質問がありました。

Cさんは「自由に自分で使い方を決めることができる時間がたくさんあるのはまたとない機会なので、色々な経験を積むこと。旅行したり、いろんな人に会って話を聞いたりしてみては」と話します。

Aさんは不妊治療をした経験から、「不妊の原因は女性だけにあると思われがちだが、実は女性・男性どちらにも起因し得る。いつか子供が欲しいと思うなら、性別に関係なく、今のうちから原因や治療の大枠を知っておくといい」と話してくださいました。

参加した学生からは「結婚や子育ての中で学びが生まれたり、それらが生きがいになったりするという話が印象的でした。聞いた経験談を元に自分のライフプランを考えてみる中で、仕事も結婚も子育ても全てつながっているという新たな視点を持つことができました。」という感想が出ていました。

令和5年度

令和4年度

令和3年度

令和2年度

令和元年度

ライフプランニングを体験してみる

ライフステージに応じた行政による支援施策