ライフデザインセミナー Vol.1 法政大学

令和元(2019)年10月22日(火)に第一回目となるライフデザインセミナーを法政大学 経営学部専門科目「経営組織論Ⅱ」(担当教授:長岡健 先生)の授業内で実施しました。

今回のセミナーに参加されたのは、経営について学んでいる学生のみなさん(大学3~4年生の約45名)です。今回のセミナーは、本授業の中で、働き方・キャリアデザインとライフデザインの関係を考えるという位置付けで実施されました。セミナーでは、ゲストの方3名と長岡教授にご登壇いただき、仕事や結婚、子育てなど、様々な経験を聞きながら、多様な生き方の選択肢を知り、参加者自らがライフプランについて考える機会としていただきました。

Aさん(女性)
大学卒業後、ベンチャー企業に入社。その後、ライブ配信アプリを運営するスタートアップに転職。現在、第一子の育休中。

Bさん(男性)
20代で3回の転職を経て、現在は商社で11年勤務。昨年第一子が誕生し、2か月の育児休暇を取得。

Cさん(女性)
大学卒業後、IT企業に就職。結婚を機に退職も、長女を出産後、NPO法人の子育て支援事業所に再就職。4人目の育休を終え、現在保育園で勤務中。

パネルディスカッションでは、3名のゲストの方に仕事・結婚・子育てなどについてお話を伺いました。

■男性も育休を取ることで、夫婦で一緒に子育てのスタートラインに立てる

Bさんは、妊活を経て娘さんを授かり、男性で育休を取得されました。仕事を他の人に手伝ってもらうなどして、育休取得後も同じ業務に戻ることができ、育休を取ったことによる仕事への悪影響はなかったと話します。

一方で、「育休を取っていなかったら、妻だけが実家に帰って里帰り出産をすることになり、妻との子育てスキルに差がついてしまっていたと思う」と話されていました。

男性の育休取得が、夫婦で子育てに共に取り組むという意識をもつために有効であると話してくださいました。


■子どもが生まれてから、より生産性高く働くことを意識する

子どもが生まれることで、仕事に割ける時間が少なくなるからこそ、限られた時間の中で、いかに成果を出すかを考えるようになったというお話がありました。

Cさんは子供が生まれてから、仕事以外にも大切なものができ、両立するためにどれだけ効率的に仕事ができるかを考え始めたそうです。

また、Aさんは子供が生まれたあと「将来をより長期的に考えるようになった」と話します。



■伝統的な男女の役割分担に囚われない柔軟な関係

最後に学生の皆さんへのメッセージをいただきました。

Cさんは「結婚を決断するときに、相手を養ってあげようと気張る必要はないと思います。そして、一生この人と添い遂げると思うと決断がしづらくなるかもしれませんが、相手との関係性は柔軟に変わることもあるので、気負わずに決めるのも大事かもしれません」と話しました。

その後の質疑応答では「そもそもライフプランを考える必要はあるの?」という本質的な問も飛び交いました。

Aさんは「20代前半は自分が没頭できるものに集中するくらいがちょうどいい。20代後半以降は、その必要性が高まってくる。給料面などわかるところから考えていけばいいのでは」。

Cさんは「漠然とでも考えていないと迷子になってしまう。細かく決めるのではなく、ある程度考えておけば柔軟に対応できる」と話します。

参加した学生からは「将来に対する漠然とした不安が多い中で、自分自身のライフプランを考えることでこれから出てきそうな困難を想定することができました。また、ゲストの話を通じて、結婚や子育てについてポジティブな印象を抱きました」という感想が出ていました。

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