令和6(2024)年7月4日(木)に東京都立大学「キャリア形成」(担当教授:林祐司先生)の授業内にてライフデザインセミナーを実施しました。
今回のセミナーに参加されたのは、学生生活や大学卒業後のキャリア形成について学んでいる学生(大学1~4年生31名)です。
セミナーでは、リクルート ブライダル総研の熊谷拓也氏を講師として、「仕事」「結婚」「家事分担」等、自分の将来像を描くために必要な知識や情報についてお話がありました。当日参加した学生には、スマートフォンで操作できるシミュレーションツール「人生ワゴン(デジタル版)」を活用いただき、自分自身の人生について具体的にイメージを描きながら、ライフデザインを考える機会としていただきました。
セミナー冒頭に講師より、様々な生き方の選択肢を「主体的・自律的に選択」することが、幸福度と相関があるというデータ(ブライダル総研調査)があるという話がありました。価値観が多様化している現代において、自分はどのような生き方をしていくのか、という『納得解』を持つことが重要になります。
その後、実際にシミュレーションツールを活用し、10分間の個人ワークを実施しました。講師よりツールの紹介後、ワークに取り組みました。
個人ワークの後、講師より、主要なライフイベントについて統計データを基に解説がありました。まずは、就業の目的が多様化しているという点に触れた上で、「兼業・副業」「テレワーク」「フレックスタイム制」など働き方の事例についての説明や、「日本では何種類ほどの職業があるでしょうか?」(答:約17,000種 厚生労働省職業分類小分類より)などクイズを交えながら、働くことの意義や目的への理解を深めていきました。
次に、「相手と出会ったきっかけ」「平均初婚年齢」「50歳時点の未婚の割合」「女性の第一子の平均出産年齢」「1日あたりの家事・育児の時間(国際比較)」などのデータをはじめ、結婚や家族のあり方、家事分担に関する考え方の変化など、人々の結婚や家事・育児に対する意識について説明がありました。
人生ワゴンツールで考えた学生自身のライフデザインを3~4人のグループで共有しました。「子どもと一緒に運動をしたい」など、未来に対する希望や、「グループの全員が結婚したい年齢が同じだった」「仕事の選び方·働き方によって出会いも変わることに気づいた」など、他人のライフプランを知ることで自身の人生設計を見つめ直す機会となりました。
最後に、東京都の開発した「東京ライフデザインシミュレーター」の紹介がありました。仕事、結婚、子育てなど、様々なライフイベント、行政の支援策についてSNS風の投稿で楽しく体験できるツールとなっています。
https://life-design.metro.tokyo.lg.jp/
講義後のアンケートでは、「生き方を自分で決めることで、より幸福と感じられるということ。そのことを意識して自分の人生を選択したいと思った」「日本の男性の育児休業取得率の低さなど、海外の男女と比べ育児等への取り組み方の差が大きいことを知った」「人生について考えると職業ばかりを考えがちだが、結婚や親である期間を考えることが大事」などの回答がありました。
また、東京ライフデザインシミュレーターについてのアンケートでは「感情が揺れ動きました。自分もいつか仕事をして結婚して子供ができる未来を想像して、とても楽しみになりました。つぶやきの内容も非常にリアルで驚きました。」といった感想が寄せられました。