自治体も応援!
非営利の婚活イベントに注目FUTARI START GUIDE

広がる婚活イベント、非営利のイベントも

「婚活」という言葉がすっかり定着した一方で、年々多様化している婚活イベント。その多くが民間企業主導で開催されていますが、中には自治体が主催したり、商工会や法人会などの非営利法人が開催する婚活イベントもあります。

開催の目的はさまざまですが、パートナーを求める人たちの力になりたいという思いはどのイベントも同じ。今回、都内で婚活イベントを開催する二つの非営利法人の取り組みを取材しました。

小金井市商工会の手づくり街コン
「黄金井(こがね)コン」は大賑わい

  • 日時:2019年2月9日(土)18:00~21:00
  • 場所:武蔵小金井駅周辺の飲食店
  • 人数:男性22名、女性23名
  • プログラム(当日の流れ):受付→男女別3名程度のチームにわかれる→チームで3店舗ずつ巡り、男女約6名が1グループになり食事や会話を楽しむ→終了

小金井市商工会は、小金井の魅力発信と地域貢献を目的に、青年部を中心に街コン「黄金井コン」を開催しています。2017年にスタートし、今年で3回目。毎回応募者が多く、抽選となる人気のイベントです。

イベントの開催を担当するのは、商工会青年部の方々。第1回目から、運営やサポートまで部員による手づくり開催で、毎年参加者のアンケートを取りながら改善を重ねています。担当者が参加者と当日までに2回程度連絡をして信頼関係を築いたり、当日は青年部の方が各グループのリーダーとなって引率してくれたりと、参加者一人ひとりに丁寧に応対するのも、この街コンの特徴の一つです。

今年は2月9日(土)、雪が舞う夜に、武蔵小金井駅周辺の飲食店で「第三回 黄金井コン」が開催されました。参加人数は男性22名、女性23名の45名。参加者は、武蔵小金井駅周辺に住む社会人が中心でしたが、中には近隣の市や、友好都市の三宅島から参加する人も。応募時の年齢制限は20歳~45歳ですが、実際に参加した方々の平均年齢は31歳、20代後半から30代前半の方が多い印象を受けました。

3名程度のグループに分かれ、参加8店舗の中から3店舗ずつ巡り、食事とお酒と会話を楽しみます。この街コンでは、料理の満足度にも力を入れていて、参加者からは「料理がおいしかった」「あのお店にまた行きたい」との声も多く聞かれました。自己紹介タイムなどは設けておらず、自分の連絡先やPRポイントなどを記載したコミュニケーションカードをつくり、渡したい人に気軽に渡せる仕組みを採用しています。自分からなかなか話せない人には、引率の青年部の方が話をふるなどの気遣いもあり、参加者全員が楽しめる工夫がなされています。

イベントの告知などには記載していませんが、街コン終了後の二次会も用意しています。今回は、想定外の9割以上の方が二次会に参加。今までで一番盛り上がったと担当者は話します。実際に参加した方々も「近くに住む飲み友達ができてよかった」「初めての街コンで緊張していたけれど、楽しい人ばかりで参加してよかった」「小金井という共通項があるので話も盛り上がり、また気取らない気軽な感じがよかった」と話していました。

担当者によると、参加した市外在住の男女がカップルになり、後日結婚し、現在小金井市内に住んでいるという噂もあるのだそう。街の魅力に気づき、新たな出会いが生まれるイベントとしてさらに認知を高めていきそうです。

共同作業で距離も縮まる、
武蔵府中法人会主催の「お料理婚活Party」

  • 日時:2019年2月23日(土)13:30~17:00
  • 場所:府中市市民活動センター
  • 人数:男性12名、女性13名
  • プログラム(当日の流れ):受付→プロフィールカード記入→1対1の自己紹介タイム→講師の方が作り方をレクチャー→チームに分かれてクッキングタイム→試食、フリータイム→終了

平成21年から、会員企業4,000社の福利厚生と地域社会への貢献を目的に「なかまマリッジサポート」をスタートした武蔵府中法人会。年1~3回の交流会をこれまで21回開催し、延べ約600名が参加。結婚への意識が高い人の参加が多いことが特徴です。

今回取材を行ったのは、2月23日(土)に開催されたなかまマリッジサポート交流会「お料理婚活Party」。参加人数は男性12名、女性13名の25名。応募時の年齢制限は25歳~45歳ですが、参加者は30~40代の落ち着いた印象の方々でした。

最初に、プロフィールカードを使って1回2分間の1対1の自己紹介タイムがスタート。自分と相手のプロフィールカードを交換するので、コミュニケーションが苦手な人でも質問に困ることなく進みます。全員との自己紹介が終わったら、イベントのハイライト、お料理タイムです。今回のメニューはハンバーグ。まず婚活向け料理教室を運営する講師の方が、全員の前でハンバーグの作り方をイチからレクチャー。その後、男性3名、女性2~3名のチームにわかれて料理をスタートします。

1対1の自己紹介タイムでは緊張気味だった参加者も、チームでの共同作業が始まると、「ハンバーグはジューシーがいいか、固めがいいか」など、自然なコミュニケーションが生まれ、楽しそうな会話や笑顔があちこちから見受けられました。

完成したら、盛り付けをして試食。試食時間がフリータイムを兼ねており、自由な席に座って作った料理を食べます。ただ、料理を通して参加者同士が打ち解けたようで、チームごとに楽しそうに試食する姿が印象的でした。参加者に感想を伺ったところ、「作業を一緒にすると自己紹介だけではわからなかった相手のいいところが見えてくる」「料理を通して相手のちょっとした思いやりがわかる」など、共同作業を通して距離がさらに縮まったようです。

フリータイムには運営サイドから、「気になる人に自分の連絡先カードを積極的に渡しましょう」「必ず一人1回席替えをしましょう」など、出会いをアシストするアナウンスがあります。また、「気になる人がいても直接本人に声がかけられない人は担当者に声をかけてください」という手厚いサポートも。マッチングはありませんが、意気投合してふたり一緒に会場をあとにする男女の姿もありました。

非営利のイベントは『TOKYOふたりSTORY』でチェック

今回取材をしたイベントは商工会と法人会主催で、さらに地元の自治体から「後援」を受けていました。自治体から後援を受けるには、イベントの目的や内容から費用まで、各自治体の事前審査が必要となるため、いずれの主催者も高い意識を持って適切なイベント運営に努められていました。

この他にも、都や区市町村が主催するものや、区市町村から補助金や助成金を受けて開催されるものなど、様々な非営利のイベントが開催されています。これまで民間主催のイベントに躊躇されていた人の中には、身近な自治体が関わることで、参加しやすいと感じられる方もいるようです。

こうした非営利の婚活イベントを探す際には、東京都の結婚支援ポータルサイト『TOKYOふたりSTORY』のイベントカレンダーをチェックしてみてください。ここでは、都や区市町村、公益法人や一般社団法人などが開催する非営利の婚活イベントを紹介。いろいろな県が、県出身者や県に関心のある方向けに都内で開催する婚活イベントなど、自治体ならではのイベントも掲載しています。気軽に参加できて、新たな出会いにつながる楽しいイベントが見つかるかもしれません。

イベントカレンダーはこちら >

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