4人目も欲しい!
育児に仕事に忙しいけれど毎日が楽しい、子沢山なふたりTOKYO FUTARI

吉田学さん(47歳)(仮名)留美子さん(43歳)(仮名)長男(6歳)次男(4歳)三男(1歳)

 吉田さんご夫妻は、共働きで3人の男児の子育てに奮闘するカップルです。もともとは関西出身のふたりですが、留美子さんの転勤を機に東京に住んでいた学さんと結婚し、今年で7年目になります。

 出会ったのは、陶芸や絵画など多種多様な展示をするギャラリーで、旅行で訪れたキューバの街や風景を切りとった写真展を開催していた留美子さんと、ギャラリーに別の展示を見に来ていた学さんは、アーティストや関係者との交流会をきっかけに知り合いました。

 お互いに顔見知り程度の関係が5~6年続きましたが、ある時、交流会で独身同士の飲み会が催されることになり、日頃から人づてに学さんの面白いエピソードを聞いていた留美子さんは、彼を呼んで欲しいと頼みました。

 改めて学さんと話した留美子さんは、初めて会った時よりも優しくマイルドになっていた人柄が気になり、その後、SNSを探して連絡し、学さんが帰省した際に初デートにこぎつけます。留美子さんがデート先に選んだのは、大阪・天神橋商店街の近くの有名なB級グルメ街で、ビール1杯目100円などの格安店が集まるエリアでした。

 自分は“格好つけ”なところがあるという学さんは、デートは計画を立て完璧にセッティングする主義。ときに、その完璧さがお付き合いを続ける上で負担になってしまうこともあり、飾らず自然体でデートを楽しむ留美子さんに新鮮さを覚え惹かれたそうです。

 「とにかく一緒にいて心地良かった。肩を張らずに過ごせたし、彼女の前では自分を出すことができたので、毎日、彼女と話すのが楽しかった」と学さん。一方、留美子さんは「離れていても、いつもかかさず電話をくれるので、学さんの気持ちに不安を覚えることなく、安心して付き合うことができた」と恋人時代を振り返ります。

バタバタと日々を暮らしていく間に家族になってゆく

 互いに“家族が多いのは楽しそう”という価値観をもっていたふたりは、結婚1年目で第1子が誕生し、2歳差で第2子が誕生。さらに、2年間の不妊治療を乗り越えて第3子を授かりました。

 2人より3人という子沢山の理由について、学さんは「完璧に子どもを育てたいと思えば、ひとりっ子が理想と考える人も多いかも知れない。でも、完璧でなくてもバタバタと生活している間に、いつのまにか家族の形が作られていくと思う」と、毎日の生活が自然と子どもたちの成長を育み、ひいては家族の成長に繋がると話します。また、留美子さんは「兄弟が多ければ、その分、皆で協力できる」と、将来、頼れる家族をできるだけ増やしてあげたいという気持ちがあったそうです。

 両親をはじめ頼れる親戚が近くにいないため、現実的には難しいと感じつつも「できれば4人目が欲しい」と学さん。なによりも甘えん坊だった子が、弟が生まれたことで、兄としての自覚が芽生えた瞬間など、兄弟がいることならではの成長を感じるときが幸せだそうです

積極的に行政の育児支援を活用

 とはいえ、仕事に育児にとあまりにも忙しすぎて「自分達には3人を育てるのは無理だったか…」と落ち込む瞬間もあるそう。そんな時に、国や東京都、区からの育児支援制度は本当に助かると話します。

 経済的には3人目の保育料が無償になったことが大きな助けになり、また、困ったときに連泊で子どもを預けることができる「ショートステイ(宿泊保育)」や、病気で保育園に行くことができない子どもを預けられる「病児保育」などは、共働きの吉田夫妻にとって無くてはならない支援でした。

 特に、次男、三男の育休手当を取得するために法定の勤務日数が必要だった留美子さんは、会社を休むことができず、それら支援制度を活用して有事を乗り越えることができたそうです。

 日々、仕事と子育てに追われながらも「学さんと一緒にいる時間が、いちばん楽しい」と話す吉田さんご夫妻。いつか子育てが終わったら、外国の街でゆっくりと過ごし、ごく普通の住宅地をプラプラとあてもなくふたりで歩くのが留美子さんの夢だそう。学さんは「妻から、私より1日でも長生きしてと言われているので、健康に気を付けて、いつまでも家族と一緒にいるのが僕の目標です。」と話して下さいました。

ふたりのQ&A

Q
家族の構成は?
A
夫婦と、子供3人(6歳、4歳、1歳。全員男子)の5人家族
Q
出会いは?
A
妻が、キューバの街並みや風景を写した写真展を開いていたギャラリーに夫が遊びに来た。後で、実は別の階で陶器の個展を開いていた女の子に会うのが目的だったことが分かった。
Q
初デートは?
A
妻のおススメだった、大阪名物のカウンター席で食べる「串カツ屋」
Q
結婚への道のりは?
A
付き合って1年で入籍。半年間遠距離恋愛を続けた後に、初デートをした大阪で夫が指輪を渡してプロポーズ。
Q
家事・子育ての分担は?
A
掃除は夫が担当。育児に関しては、日々のルーチンワークを妻が主導で行い夫がサポート。教育など将来に関わることは、夫がリサーチを行い、それを元に夫婦で話し合って決める。家計は妻が管理し、家計簿はお互いが確認できるように共有ファイルにまとめている。
Q
休日の過ごし方・よく行く場所は?
A
基本的に家族全員で行動している。自宅周辺に緑が多く、朝食を河原で食べたり近所の公園へ遊びに行ったりする。また、動物園・水族館・博物館などの年間パスポートを毎年購入し、天候に関係なく外出することが多い。お休みの日の夜は、子どもの寝た後に夫婦で映画を観るなど、ふたりの時間も大切にしている。

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