＜東京のふたり特別編＞
寄り添い、互いの「輪」を広げていくふたりTOKYO FUTARI

モデル・女優して活躍する高橋ユウさん。夫はK-1ファイターの卜部弘嵩さん。芸能界と格闘技界、ともに多くの人の注目を集める仕事をする2人は、今でも恋人同士のような関係だといいます。2人の結婚までの道のりと、今の暮らしについて伺いました。

運命的な出会い

2人が出会ったのは弘嵩さんの出場する格闘技の試合会場でした。姉に誘われ、初めて格闘技を観戦したユウさん。弘嵩さんがリングへ向かう姿に特別な魅力を感じ、試合に夢中になったそうです。ユウさんは、「弘嵩さんは、これまでの気になるタイプの男性とは、どちらかというと真逆のタイプだった」と話します。それにも関わらず、弘嵩さんを見た瞬間から恋に落ち、気づけばファンになっていたのです。
　試合終了後、ユウさんは大会関係者に促されて弘嵩さんのいる控室へ。この時は軽く挨拶する程度でしたが、その後、機会があって姉や仕事関係者とともに、弘嵩さんと食事をすることとなりました。そこでお互いに母親が海外の出身であることや、それぞれの兄弟・姉妹が多くの人の注目を集める仕事をしていることなど、共通点が多いことから意気投合。SNSグループでメッセージを交換するなど、友人としての交流がはじまりました。

初デート、そして交際へ

グループでのメッセージ交換はあっても、集まることのできない期間が続いたある日、弘嵩さんがユウさんをランチに誘います。ユウさんはこの時、「憧れの対象であった弘嵩さんから、どうして自分だけが誘われたのか不思議で仕方なかった」と言います。緊張のあまりデートの準備に時間がかかってしまったユウさんは、待ち合わせの時刻に遅れてしまいます。しかし、弘嵩さんは紳士的に優しく迎えてくれました。格闘家としての姿しか知らなかったユウさんは、その柔和な雰囲気に、さらに好きという気持ちが高まったそうです。
　2回目のデートは映画館へ。その後、食事を終えカフェで過ごしていた時、弘嵩さんはユウさんに、お付き合いをしてほしいと告白をします。予想もしていなかった言葉にユウさんは驚きながらも、一目惚れであったこと、そして返事はもちろんYESであることを伝えます。実は弘嵩さんも、２人が出会う前から、雑誌で見たユウさんのことを好みのタイプと話していたのだそうです。相思相愛だった2人は、晴れて恋人同士になります。

テレビで公開プロポーズ

ほどなくして、一緒に暮らしはじめた2人。ときには喧嘩をすることもありました。しかしユウさんは、「ぶつかり合うことで、お互いの譲れないことや大事にしていることが分かった、プラスな時間だった」と言います。
　ある日、ユウさんが出演するテレビ番組に、タキシードを着た弘嵩さんがサプライズで登場しました。弘嵩さんはユウさんへ手紙を読み、「結婚してください」と公開プロポーズをしたのです。ユウさんは涙を流しながら、差し出された指輪を受け取りました。2人の住まいに戻っても、ユウさんはまだ信じられない気持ちだったそうです。テレビ番組という場でのプロポーズ。思わず「（公開プロポーズなんてして）大丈夫だった？」と聞きます。「もちろんだよ、本当に結婚してくれる？」と茶目っ気たっぷりに返す弘嵩さん。その日は夢のような日だったと言います。

夫婦になっても恋人のような関係に

育ってきた環境など共通点が多い2人。それでも、考えていることや価値観は異なることもあります。 　たとえば弘嵩さんは問題を先送りにするのが苦手。会話の中で気になることがあったら、その場でとことん話し合うタイプです。ユウさんはそんな弘嵩さんの考えに触れ、ひとつひとつその場で向き合うようになったことで、自分の考えをしっかり相手に伝えることができるようになったと言います。
　ユウさんは、結婚をしても実家の家族も大切にしたいと考えるタイプ。弘嵩さんはその気持ちに寄り添って、ユウさんのご両親が住む地域へユウさんが仕事で行く際は「ゆっくりしておいで」と言葉をかけるのだそうです。
　互いの価値観を共有することで、尊重し合える関係を築いた2人が一番大事にしていることは「相手への感謝の気持ちを忘れない」こと。「愛のことばを伝えることも大事」ですが、まずは「今日もありがとう」と感謝を言葉にして伝え合うことを忘れないようにしているそうです。「夫婦になっても恋人のような関係性を続けていきたい」と願う2人にとって、お互いへの「ありがとう」が、その願いを叶えてくれる魔法の言葉になっています。

家族として寄り添い、互いの輪を広げていく

ユウさんは、弘嵩さんに出会い、「この人と離れたくないという気持ちだけでなく、この人のそばで、楽しいときも、大変なときも、どんなときも一緒に過ごしていけたらいいなと思うようになりました」と話します。
　ユウさんは、結婚とは「輪」を広げていくようなものだと言います。人がそれぞれ持つ小さな輪。家族になることで重ねて1つの輪にするのではなく、2つの輪をつなげて大きな輪にする。たとえば互いの人間関係、物事の考え方や捉え方に触れることで世界が広がり、互いが寄り添い合うことで人として成長し合えるものだと思っています。 「これからも2人で、そして子どもとともに3人で、大切な輪をひろげていきたいと思っています」